生まれつき雷の能力を持つ孤児のレクサスは、盗みをして幼い妹と帝国の外れで暮らしていた。 　いつものように町に盗みに出ると、黒い薔薇の紋章が描かれた馬車が停まっていた。帝国の黒薔薇と呼ばれるノアール第三皇女の馬車だ。 　ノアールは雷の力を持つ少年の噂を聞きつけて、捕獲するためにやってきたのだった。 「君は永遠にわたくしのモノですわ」 　レクサスはノアールに捕らえられ、従属の首輪を付けられる。 　三年の月日がたった頃、レクサスはノアールに呼び出された。 　近く魔王討伐に向かう勇者を選抜する武闘大会が開催される。魔王討伐に成功すると、ノアールは勇者に降嫁する約束だ。帝国一の美姫として知られるノアールを手に入れるため、武闘大会は大変な盛り上がりを見せていた。 　ノアールは勇者に同行して魔国の情報を探ってこいとレクサスに命じる。 　帝国の守護神キュベレーは、ここ十年来、魔王討伐のため、勇者を魔国に送り込んでいる。帝国は魔国と隣り合わせているが、交流はなく、その目的が分からない。ノアールは真実を知りたがっていた。 　レクサスは勇者となったガリオンに同行し、魔族の国に出発する。 ※本編完結。不定期で後日談を投稿中。カクヨム様でも公開しています。

高校に通う木之下さくらは、友達の優花と共に平穏な毎日を送っていた。ある日、クラスに七海という転校生がやってくる。七海は何故かさくらのことを知っていた。優花は七海からさくらを遠ざけようとするが、七海はさくらに自分の記憶が学校以外に全くないことを気づかせる。さくらの平穏な日々が終わりを迎える。 ※カクヨム様にも投稿しています。

　オーク狩りで生計を立てていた転生者のショウは、ギルドの受付嬢アオイに恋をした。実はアオイもまた転生者だった。ショウは勇気を奮って彼女に声をかけ、順調に仲を深めていった。しかし、ある日、アオイが別の冒険者に誘われているのを見て、ショウは嫉妬心から喧嘩をしてしまう。 　ショウが落ち込んでいると、聖女と呼ばれる美少女冒険者のスカーレットが現れ、「私のパーティに入れ」と声をかけてきた。 　彼女は前世でショウが世話になった親戚のおばちゃんだった。 ※カクヨム様でも公開しています。

今の時代、それまで闇に隠れていたヴァンパイアはあぶり出され、次々と狩られていた。 しかし、他のヴァンパイアは、旧来の生活を続けるだけで何もしない。 このままではヴァンパイアは滅びてしまうと未来を悲観した女ヴァンパイアは、ヴァンパイア社会を飛び出す。 彼女は仲間とともに、変革をもたらすべく、超能力を駆使して他のヴァンパイアと戦う。