「あの、よかったら僕とペアになってくれる?」
2年目の【生殖実験】に参加することになった僕、ジェイミィは故郷の惑星に残してきたエリナに似た雰囲気を持つニーナに声をかけた。
彼女はOKしてくれたけれど。
遠い未来、管理された社会。故郷の惑星は多すぎる人口を抱えて疲弊していた。水や食料が不足し始め、移民を視野に入れた政府。
そのままでも人間が生活できる温度と重力と空気を持つ惑星はいくつか見つかったけど、その惑星の土に種を撒くと芽を出し花を咲かせるけれど種は実らず、動物も子孫を残すことができない。
このままでは移民ができないと余裕がない政府はとうとう人間でも生殖実験を開始する。それが「B計画」だった。
まだ誰も成果を出していない中、第4次B計画で成果を出しそうになったジェイミィは、請われて第5次B計画にも参加することになっていた。