普通の高校生、龍云《りゅうい》は普通の高校に転校を遂げた。転校先は通普学園の1年A組だ。 「転校生、入ってこい」 そう言われて入ってきたのは茶髪の見た目普通の高校生。誰もがそう思って、これから仲良くなれるかな、などと考えるであろう。 そこで一言、彼はこう言った。 「俺、龍云。18歳。異世界から帰って来ました。」 クラスのみんなは大爆笑する。 そんな訳ないだろと。中ニ病拗らせたのかよと。 「得意な魔法は転移魔法と火属性魔法です。って言っても分かんないだろうから、」 そこで言葉を区切り、彼は右手の人差し指をピンと立てた。 「《ファイヤボール》」 静かにそう呟いた瞬間ざわついてた教室に静寂が戻る。彼の指の上には火の玉が浮いていた。 「え？」 「な、なにあれぇ！」 やっと出たのはそんな声。 彼は火の玉を消すと最後にこういった。 「異世界に転移することも出来ます。1年間よろしくお願いします」 この言葉をスタートに物語は進んでゆく。

異世界最強系かと思いきや……？

元の世界で普通の高校1年生であった田中龍九(たなかりゅうく)はある事をきっかけに異世界に召喚されてしまう。 そしてたまたま出会った王女と小さな事から行動を共にするようになる。 この王女、実はとんでもない秘密を抱えていた。 八割の人が魔法を使えるこの世界で、彼は魔法が使えない___訳ではなくその世界では理解されていない特殊な魔法が使えるのであった。 この世界は魔法あり、ダンジョンあり、モンスターあり、奴隷あり、エルフあり、エロあり、冒険あり、の異世界あるあるを詰め込んだ異世界転生ライトノベルだ。 "俺の異世界物語"の幕開けである。