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代表作 連載 8エピソード
 魔力が生まれつき備わっていない、片目が開かない、瞳の色が吸血鬼を連想させる深紅の瞳、髪が一定以上伸びない。  インゼイル王国の第四王女として産まれた『エデン』は、これらの理由で理不尽なまでの不当な扱いを受けてきた。  根も葉もない理由で悪女と罵られた彼女は、いつか周りの人間を見返してやると己に近い、只管に勉学に励んだ。  培った知識は計り知れず、彼女の知恵は十六の歳になった頃には既に大人顔負けのものとなっていた。  己の力で環境を変える、その目標を実現するために、エデンは実力至上主義で有名なセレスアスティア学園に入学する。  そこでは実力こそが正義であり、実力さえあれば誰であろうと入学から卒業までできるという、この世界では特殊な部類に入る学園だった。  そしてその学園には、特殊な制度がある。  それは『プリンセス・ア・ナイト制度』というもの。それは学園の女子生徒がプリンセスとなり、男子生徒がナイトとなり、それぞれ二人組のタッグになるという制度だ。  プリンセス・ア・ナイトとなった二人は卒業までにクリアしなければならない課題が課せられる。  それは、他のプリンセス・ア・ナイトとなった二人と戦い一定以上の戦績を収めること。  できなければ卒業はできず、収めることができれば何であろうと卒業ができるという。  エデン――彼女は、己の存在価値を証明するためにこの学園に入学し、そしてプリンセス・ア・ナイトとなって卒業を果たす為に尽力する。  そんな彼女の前に『魔人』と呼ばれる特異な種族の人物が現れ、周囲の人間や他の生徒たちに危害を加え始めた。  魔人がエデン以外の人間を襲うのは、彼女以外を必要としないから。  それを知ったエデンは、自分のせいで誰かが傷つくのは嫌だと、今まで彼女自身を罵り蔑んできた生徒たちを守るために身を投じることに。  あらゆる運命の糸が複雑に絡み合い、逃れられない終点へと物語は進む。  決められた結末へと至る道のりで、エデンはどのような軌跡を残すのか。  結末は、それによって異なる意味を持つことになるだろう。
作品情報
ハイファンタジー[ファンタジー] R15残酷な描写あり
最終更新日:2024年11月08日
シリアス 女主人公 西洋 魔法 ハッピーエンド 青春 読了時間:約172分(85,951文字)