西暦20××年、文明が発展し、感情を具現化させる事で新たなコミュニケーション方法を確立させようと始めた研究で、偶然発見された力、感情術。
戦争の火種になる事を恐れ、一度は秘匿され、世に出回る事を許されなかった力が、軍用化、という形で出回る事となる。
とある国が作り出した人間の感情を力にして、大量破壊を巻き起こす『感情兵器』を皮切りにして、世界は混沌と化し、世界大戦へと歩を進めた。
これはそれからおよそ100年が経った頃の物語。
旧文明は衰退、西暦が消え統合歴と呼ばれる歴が使われることになり、ほぼ全ての人間が、感情術を使い、軍事力の中軸が感情術となった世界で、主人公『黒井カサネ』は感情術の中でも最弱と呼ばれる無感情術者(ノーフェイサー)の適正を当ててしまう。
しかし、その力は通常の力とは違い、明らかに最弱とは無縁の力なのであった。