17歳の青年、不知火 珀は、8歳の頃、両親が不慮の事故で亡くなってしまった。
それ以降、珀の時は止まり、全てが色褪せて見えるようになってしまった。
ある時、珀は身体に起きている変化に気づき、その症状を知るために病院へ向かう。
病院で検査を受け、後日珀に告げられた検査結果は想像を絶するものだった。
大腸ガンステージIV。
全身にガンが転移し、もはや助かる見込みはない。
それが珀に告げられた内容だった。
急遽入院することになった珀は、様々な検査を受け、その結果を待つ。
そして珀に告げられたのは、余命1週間というあまりにも残酷な言葉だった。
だが珀からしてみれば、そんなことは関係ない。
【死】というものは、突然やってくるものなのだから。
珀が余命1週間という宣告を受けた日の夜、季節は夏でありながら、外では雪が降っていた。
そして雪とともに……彼女は降ってきた。
これは余命1週間の青年が、死神との交流を経て生と向き合っていく物語。
笑いあり、涙ありの短編小説です。
悲恋 青春 死神 コメディ 生と死 若者
読了時間:約9分(4,217文字)