神々が新たに想像した箱庭、その名を中つ国と言い、一見どこかで見た事のある中世の世に見せる、だがこの世界には大きな欠陥がある
何故か乙女ゲーの悪役令嬢が存在するからか?―それは些細な問題に過ぎない。
当たり前の様に多くの転生者がいるからか?―転生させたのは神々だから文句は言えない。
獣と呼ばれる異形の生物が存在するからか?―獣もまた神が創造した存在故に仕方がない。
では一体なにか?―それは≪星屑の鐘≫と言う名の、あらゆる願いを叶える道具が存在するからである。
鐘の音を鳴らし願えば、善行にも悪行にも使用できる道具。
これを危険視し、封印せんとする者達がいる―彼等の名は、≪呪装兵≫と言う。
その身が呪いで蝕まれても、殉教の道を歩まんとする戦士達である。
そして転生者である花岡陸もまた、今呪装兵としての道を歩まんとしている。
この物語は、星屑の鐘の封印へ挑まんとする者達の群像劇である。