ラッセル王太子の婚約者候補筆頭だったロザリーは完璧に王妃修業をこなし、また強い魔力が受け継がれるゴールディング公爵家の長女であったため、誰よりも王妃に近いと言われていた。
王立学園でラッセル殿下に甘える妹を苦々しく思いながらも、注意すれば被害者ぶってロザリーを悪者扱いするので放って置いた。
妹の言い分を信じる生徒たちへの弁解もすることなく、ただひたすら自分を研鑽することだけに注力を注ぐ。
理由はただひとつ。
「ラッセル様が好きだから」
ただそれだけだった。
学園の卒業パーティーが近くなり、ラッセル殿下の訪問を受けるロザリー。
パーティーのエスコートのことかと心躍らせていたが、殿下からの言葉は
「私は君と婚約するつもりはない」
だった。
「やっぱりラッセル様はわたくしを選んでくれるんですね!」
扉の外で聞き耳を立てていた妹のデイジーが嬉々として入ってくる。
そしてその後―――
※挿絵ありです。
まったり更新です。
短めの予定です。
表紙や挿絵は自作です。
※初小説なので手探りで投稿してます;見辛いなどありましたら、すみません;
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