「100年後の建国記念日にこの短剣を持つ者を神にする」
かつて神話を終わらせた一族の族長を名乗った犯人は神宿る短剣・通称ハクリの短剣を盗み、そう高らかに宣言した。
その事件から九十九年が過ぎた冬の日、親友の記憶を失った青年ホテリは形見であるハクリの短剣に宿る神に縋ろうと神殿へと向かっていた。だがその途中、事件の犯人と似た者に短剣を奪われ気を失ってしまう。
なんとか目を覚ましたホテリは目の前にいた美少女ティアナに助けを求める。だが持っていた短剣が奪われたことを知ると動けないホテリを置き去りにしようとした。咄嗟に彼女を引き止めるため能力を使ったホテリは彼女が神話を終わらせた一族であると知ってしまい始末されそうになってしまう。
それを見たティアナの連れの美女イブはティアナを止め、震える手でホテリにとある話を持ちかけた。
「一緒に短剣を探しませんか?」
ゴシップ雑誌によって巻き込まれ親友の形見を取り返すために情報を買ったホテリ。
イブを愛護し無知であることを強要する神話を終わらせた一族のティアナ。
記憶を失いながらも自力で状況を把握しようとする異世界人イブ。
各々の目的が達成されるまでの歪な旅が始まった。
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作品情報
ハイファンタジー[ファンタジー]
残酷な描写あり
最終更新日:2021年07月31日
冒険 シリアス ファンタジー 男主人公 異世界 ダークファンタジー
読了時間:約226分(112,655文字)