―――それは、全てを射抜く英雄の物語である。
「努力を怠るな。常に謙虚であれ」
それが祖父の口癖だった。
幼くして両親を亡くした主人公のエールは、かつて最強の弓撃手として知られていた祖父に引き取られた。天賦の弓の才能を生まれ持つ彼は祖父の厳しい教えの元、その実力を伸ばし、日々の修行を続けていた。そんなある日のこと、事件は起こる。
突如現れた魔人の襲撃。エールを庇った祖父が最期に残した言葉は、彼を英雄へと駆り立てた。
月日は流れ、過酷な修行を終えたエールは冒険者になるため王都へ向かった。そして行き着いた冒険者ギルドでエールは言われてしまう。「弓はもう時代遅れ」だと。
緻密に練られた設定と伏線の数々。新たな勘違い系主人公の英雄譚がここに始まる。