わかっているはずだった。
どれだけこの旅が辛く、過酷で途方もない旅になるってことを。
人はそれぞれ。
すべての答えが一つだなんて決まっていないことも知らなかった。
エリカと二人。
決意が揺らぐことはなかった。
ある人を旅のなかで捜そうとしていたのは。
名前も、顔さえも曖昧だというのに。
それこそ、間違いだろう、と人は笑うだろう。
だってそれは、町を襲う災害、“テンペスト”に立ち向かうようなもの。
町を襲う黒雲を追って旅するようなものだから。
人は、得体の知れないテンペストを恐れ、それぞれの町で祭りと称した儀式を行っている。
きっと様々な形に遭遇するだろう。
信じられるたまろうか。
でも、きっと僕らが口を挟むことはできない。
それが正しいのだと、疑うことは誰もしないから。
わかっているはずだった。
自分たちが旅を続けるには、危険なテンペストと向かい合う過酷な旅になるんだって。
そう。
二人で覚悟して旅を始めたんだ。
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ESN大賞8 黒雲 旅 祭り 祭壇 生け贄 姉妹 踊り
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