魔法の存在する異世界にいる普通の少年。魔法だって使えないし何か才能があるわけでもない。唯一普通じゃないことがあるとしたら現代日本で生きていた、前世の記憶を持っていること。
全然普通じゃないって?こんな記憶、使えなきゃただのゴミなのだ。前世の記憶があってもこの世界の真理を知っているわけでもない。文明を発展させようにも詳しい知識なんてあるわけでもない。もちろん魔法なんて知らない。現実は小説みたいにはいかないんだ。そりゃそうだ、学生として数学や英語を学んできただけだから。広く、しかし浅い知識を積み重ねてきただけだから。
そんな普通の少年は、知識に飢えた、最強の悪魔に出会う。そして禁忌と言われる悪魔契約に手を出してしまう。
この日 普通の少年の、日常と呼ばれるものが消えて無くなった。