八百年前、初代剣聖ハルシオンは地上のありとあらゆる生物、さらに無生物も加えた中でもっとも強かった。
だがお人好しだったハルシオンは罠にはまって「封印のダンジョン」に落とされアンデッドになってしまう。結果、馬鹿みたいに腕っぷしが強いアンデッドが誕生。攻守供に隙がない不死の怪物は当たり前の様に「封印のダンジョン」を制圧し、ラスボスさえもぶっ殺してしまった。
新たな魔王として封印のダンジョンに君臨することになったハルシオンであるが、ある日、捨てられた赤子を拾った。
赤子を「アーシュ」と名付けて育てて、17年、。
アーシュが17歳になったその日、ハルシオンは「封印のダンジョン」を出て人間社会で生きることを命じた。
アーシュは生まれてはじめて人間たちの間での生活を開始したが、すぐに人間の女性たちと出会う。そもそも「封印のダンジョン」には女性がいなかったから、免疫ゼロの思春期の少年アーシュは動揺しっぱなし。
「な、なぜだ!? 目が、視界が、勝手に相手の胸部と臀部に固定されてしまう!!?」
気がつくと女子を見てしまう自分に困惑しつつも、これも修行と、この「デバフ」状態を克服するため少年アーシュは頑張った。
「魔王」に教わった特殊な魔術によって人間離れした怪力と戦闘力を持っていたアーシュであってもデバフ克服はままならず、そのうえ、アーシュの出自には秘密があって……。
■タイトル変更しました。