牧島大悟はごく普通のどこにでもいるようなうだつの上がらぬトラック運転手。
今日もいつもと同じ配送に明け暮れる一日の筈だった。
だが目の前に『異世界』と書かれた紙を掲げた自殺志願者が飛び込んできた事で平凡な日常は終わりを告げた。
気が付けばそこは何もない虚無の空間。
そこで大悟は『神様』と名乗る存在に仕事を依頼される。
――『神の代行者』として異世界の管理を任せたい。
と言っても実際にやる事など無く、何をしても良いと言われた大悟は一も二も無く承諾して異世界へと旅立った。
辿り着いたのは辺境の小国家ボーガベル王国。
おりしも強大な隣国であるエドラキム帝国の侵攻を受け、その軍勢は王都パラスマヤまで数日の距離。
国王は諸侯を率いて絶望的な戦いに赴き不在。
留守を預かる王女エルメリア、従妹の姫騎士メアリア、魔導士シェアリアの三人に伝説の英雄神と間違われた大悟は王国の守護を懇願され、成り行きで引き受ける事になった。
早くも動乱に巻き込まれた大悟は神より与えられた『創造』と『叡智』のチートスキルを駆使し、戦乱渦巻く異世界を駆け上がっていく。
果たして強大な力を手にした凡人を待つのは栄光か破滅か。