人間と魔族が争っていた時代から数百年後のこと。
魔法使いになることを夢見るリーヴェという少女がいた。
魔法使いになるには金がかかるが、リーヴェは貧乏な平民。
リーヴェの選んだ道は、魔法使いとつながりを持つために冒険者になることだった。
冒険者としての初仕事。
魔王城跡地に赴いた時、少女は箱の中にいる魔族と出会ってしまう。
その魔族は、かつて魔王と呼ばれていた存在だった。
現代の魔法を見たいと魔王は望み、リーヴェは魔法を教えて欲しいと懇願する。
この出会いにより、リーヴェの運命は大きく変わる。
以前とは比べものにならないほどの金を得るようになった。
箱持ちと呼ばれ、その名が人々に知られるようになった。
友人と呼べる人たちが何人もできた。
人生の最盛期を迎えるも、事態は一変する。
突如起こった戦火の渦にリーヴェは巻き込まれてしまう。
様々なものを失っていく中で、リーヴェの選んだ道は――
のちに人々から箱持ちの大魔法使いと呼ばれる少女の物語。