リスカスの国から呪いと共に消えた都市、ガベリア。
7年前に起きた『ガベリアの悪夢』は人々の心に闇を落とし、その地を二度と生命の宿らない場所へと変えた。
自警団の新人魔導師カイは、街の巡回でセルマという少女に出会う。彼女が持っていた首飾りは、かつて滅びたガベリアの巫女の物だった。
時を超え再び姿を現した首飾りが意味するのは、再生か、新たな消滅か――。
何者かがセルマの命を狙い、自身も襲われる中、カイは自警団の仲間と共に彼女をガベリアへ連れていくことを決意する。
そしてカイが出会う人々とその思惑が複雑に絡み合い、明らかになっていく悪夢の真相。果たして自警団は黒幕を捕らえることが出来るのか。
濃密な人間関係で送るシリアスファンタジー。