私がキミと初めて会ったとき、キミは絵を描いていた。
そして、私を見て驚いていたね。
私はキミに手を差し伸べる。
キミは私の手を握り、そして私の胸へと飛び込んできた・・・。
「もう大丈夫・・・。」
私がキミの傍にいよう。
キミの寂しさを私に半分、分けてくれ。
キミの楽しさを私がもっと増やしてあげよう。
キミの寂しさを私が埋めていこう。
その小さな手を私は優しく握る。
「私はキミを守ろう。」
その小さな手が私の手を離れ、私を必要としなくなる・・・その時まで。
『あなたは運命に流される人間?・・・それとも・・・、』
「行こう、全てを終わらせるために・・・!」
彼は静かに呟く。
「それが私の・・・覚悟だ。」と・・・。
少年は静かに構える。
「背中は任せたぞ・・・!」と・・・。
魔女は囁く。
「それが、あなたの『牙』よ。」と・・・。
青年は宣言する。
「賽は投げられたんだ。止めようだなんて思うなよ?」と・・・。
自身の身の丈の倍はあろうかという漆黒の人形を引き連れた少女は唄う。
「パパ・・・行こう・・・!」と・・・。
全てに絶望した彼の者は叫ぶ。
「お前に彼女は救えない!」と・・・。
絶望しか見えない運命に抗う者は否定する。
「お前には出来なかった。だけど・・・俺になら出来る!」
対峙する運命の中で新たな未来を・・・この手に。
「今の俺・・・、お前に負ける気がしねぇわ。」
絶望を否定しろ
運命を壊せ
自らが愛する者のために。
さぁ、行きましょう・・・。
『罪と罰のその先へ・・・』
作品情報
アクション[文芸]
R15残酷な描写あり
最終更新日:2019年08月06日
異能力バトル 日常 男主人公 学園 現代 ギャグ ダーク
読了時間:約163分(81,164文字)