はてなブログへ移植を試みるため、Wikisource を参照したら原典の The New Monthly Magazine 電子化が進行しており、『吸血鬼』部分は検証まで済んでいる。読み返して、『バイロン卿邸宅の説明など』は記事に含まれないと、やっと気がついた。他にも読み飛ばしていた異同がある。取り敢えず、はてなブログに【原典版】を上げ、【全訳版】を追加する予定。此方は何処まで修正するか検討中。
吸血鬼文学の嚆矢とされる本作は当初、Henry Colburn の雑誌 New Monthly Magazine No.63 April 1, 1819. に、ORIGINAL COMMUNICATIONS と題して掲載された。「ジュネーブから編集部に届いた無記名の手紙に、小説『吸血鬼』が入っていた」という体裁を取ったものゆえ『文通』と掲げたようだ。雑誌では、[]書きでその旨の説明が入っている。結果、この経緯が解らないと理解できない構成なので、できるだけ初出時に近い形で訳出する。小説部分は "THE VAMPYRE:A TALE BY LOAD BYRON." と題され、作者ポリドリの抗議により次号で BY LOAD BYRON の文字は削除された。しかし夥しい単行本(海賊版)がバイロン卿の作と銘打って売られ、19世紀中は大抵、それで通ったようだ。
固有名詞については LibriVox の朗読及び Google 読み上げを聞いて音写した。平井呈一の翻訳以来「ルスヴン卿」と呼ばれる貴族の名は、「ラッスェン卿」とする。
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