松本直人(まつもとなおと)という少年は何も取り柄を持っていない平凡な高校2年生である。 ただ１つ、人生の大半をRPG(ロールプレイニングゲーム)に注いでいる事を除けば。 １６歳の学生という地位を持ちながらも、最低限の生活と秩序だけを守り、誰にも邪魔されることなく残りの猶予を全てRPGというジャンルに注ぐという奇妙な生活を送っている。 だが、そんな平穏な日常も突如終わりを迎える。 ある日、『宇宙人』と称した謎の未確認生命体が全人類の脳内から話しかけてきた。天文学的な距離のある異惑星から地球への移動手段の確保、全人類を一括で脳内で語りかける高技術、圧倒的な暴力ともいえる超文明を相手に誰もが人類の終わりと察したその時、宇宙人から思わぬ一言が放たれる。 『今から地球をファンタジーRPGに変えちゃうけどいいかなっ！？ キャハハ、ウケるー！』 この宇宙人の一言で、彼の人生は一変する事になる。