華の国の街の外れで薬師の店を営むターニャ。
ターニャは、ただの薬師ではなく、治癒の力がある白の魔力を持つ薬師であり、そんなターニャの薬はとても良く効くと評判で、仕事は順調。
3歳になる大事な一人息子のカイリと白い犬のルーと穏やかな日々を満喫し、ある人を待つ。
約束の日から3年が経っても、待ち人は来ず。
そんなある日、カイリの魔力が開花した。それをきっかけにしたかのように、穏やかな日々から一転、追い、追われ、逃げる日々が始まった。
ターニャ持ち前の人の良さが裏目にでてあっという間に追いつかれてしまうが、ターニャを追い詰めるのは、美しい菫色の瞳をもつ男・・・・
追い詰める男と同じ瞳のカイリ。カイリの父親は4年前の国境戦線で戦死した一兵卒。であるはずが・・・