30年前から、この国は無職であることが罪になった。
止まらない人口減少や少子高齢化でさまざまな職が人手不足となり、政府は法律をつくって生産年齢の国民全員が職に就くことを義務化した。
そんな時代に合わせ、若者たちの学習環境も変化していった。
若者たちは義務教育を終えた後、自分の人生を懸ける職業をひとつ決め、15歳からその職業だけを専門に学ぶ職業学校(ジョブ・スクール)に入学する。
若者はジョブ・スクールで成人するまで学習し、卒業後は最適のルートで選んだ職業に就くのである。
2099年、東京都、「勇護学園(ゆうごがくえん)」。公務員を育成するジョブ・スクール。
警察官を目指し勇護学園に入学した酒井警護(さかいけいご)は、ある部活動に出会う。