作品一覧全5件
代表作 連載 完結済 5エピソード
 まだこの世界に神が沢山いた頃。 『我が君』『我らが君』  そう、守護神と定めた神を呼び慕い、時に神の求めに応じて神の花嫁を出す国があった。  テュティは王の娘にして、数えで六つの時、此度の神の花嫁に選ばれた。  けれど、テュティが数えで十七を迎えようとするある時、婚姻は破棄された。  突如起こった轟音と閃光によって、テュティの嫁ぐ『我が君』『我らが君』はおろか、今まであった凡その神の気配がすべて消えてしまった。  神が去った後。  残されたのは、なにがしかがあったと思わしき、変わり果てた大地と、今まで盲目に神に縋っていた人々。  残虐なテュティの実の兄は、この機に己を神と立てる計画をまことしやか、父王に吹き込む。    新たな神となる為には、前の神から花嫁を奪う必要がある。  実の兄妹での契りは絶対の禁忌。神はもういない。  そんな中で、テュティはある決断をする。  これは、神に棄てられた巫女姫の決断と、確かな恋の物語。
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異世界[恋愛] R15残酷な描写あり
最終更新日:2021年07月22日
異類婚姻譚 年の差 シリアス 西洋 中世 婚約放棄 読了時間:約64分(31,930文字)
短編
 結婚式当日の控室。  ティアレーヌ・ド・ダリルは、今日初めて、結婚まで一度も顔を合わせず文通ばかりしてきた夫と顔を合わせ、生涯の伴侶として誓いを立てることに、ゆっくりと笑みを深めていた。  この、国の古い言葉で千の花という意味を持つ国で王族が一、建国神プロティシアの血を受け継ぐとされる強大な力を持った女系一家の皇家、実家であるダリル家と一生の縁を切り、夫方の貴族に国王によって下賜される――――それは、ティアレーヌが生まれて間もなくに決まっていた事。  けれど、この段になってまで、ティアレーヌの心はとある貴族の令嬢にあった。  令嬢の名はリュシー・ド・ミルドラ。  ハシバミ色の髪と眸を持つ、一重まぶたの目立たないけれど可愛らしい、少々口調の固い人物。  ティアレーヌも初めは他の令嬢と共に、リュシーの事をただの友達だと思っていたが。
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異世界[恋愛]
最終更新日:2023年07月26日
身分差 ラブコメ 微百合要素あり ハッピーエンド 男女恋愛 貴族 女神 読了時間:約13分(6,363文字)
連載 完結済 17エピソード
西の偏狭、ウィークラッチの孤島に聳え立つ国立図書館。 その最上階に住み着くとんだ落ち零れ、学者崩れの総館長と、 彼の”出来た”助手を今年で三年勤め上げている皇家の末姫君。 これは、そんな二人のちょっとしたお話。
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異世界[恋愛]
最終更新日:2022年04月19日
身分差 年の差 オフィスラブ 日常 ラブコメ ほのぼの 純愛 星屑オペラッタ もう一つの世界 ハッピーエンド 異人の天才学者 尊い血の落ちこぼれ姫 西洋・中東要素 独自言語 微ざまぁ 読了時間:約319分(159,253文字)
連載 完結済 15エピソード
星屑オペラッタ ~若さを手にしたバケモノとガラクタ頭の物語~ 自サイトにてエピローグまで完結しました。 こちらへは1章書き直しのみ掲載です。 ※ ※ ※ ※ ※  ソフィレーナ・ド・ダリルには四つのケチがつく。  一つ目。  この国の建国神である女神の血を引くとされる唯一の皇家、ダリル家の落ちこぼれとして生まれてきたこと。  二つ目。  一度見た物聞いた事はなんでも覚えて忘れない絶対記憶脳保持者。  三つ目。  名前が、哲学を元にしてのソフィレーナ。  四つ目。  カビの研究が大好き。  そんな彼女のお仕事は、異世界に行って若返って帰ってきた不摂生常習犯の学者馬鹿ケルッツア・ド・ディス・ファーンの助手である。 「ケルッツア・ド・ディス・ファーン」 「ソフィーレンス君」  お互い可笑しな呼び名で呼び合って早三年。  今日も今日とて彼女は、職場である西の孤島の国立図書館を上へ下へと駆けまわる。  折しも今日は王都を上げての無料オペラッタ公演の日。  同僚や上司の思惑も知らず、ケルッツアと一緒に国立図書館に居残ったソフィレーナは、いつものようにケルッツアへの淡い思いを隠しつつ残業作業にとりかかった。  けれど待っていたのは流星群の鑑賞会。 「ちょっとした、僕からのおれいだ」  急に優しいケルッツアに混乱しつつも、星空の下、二人は語り合う。    絶対記憶脳を持った本当は甘えん坊の末姫君と、学者馬鹿で頑固で子供な賢者様が相手を受け入れていくお話です。
作品情報
異世界[恋愛]
最終更新日:2021年08月23日
身分差 年の差 オフィスラブ 日常 青春 純愛 学者 賢者 独自言語 自サイト連載中 読了時間:約317分(158,500文字)
短編
暗い暗い森の中、幾重もの分厚いベールに覆われて、ほんとうのこと、はそこにある。 だけど、暗いから、見えないから。 怖いから、悲しいから。 都合が悪いから。 森から出てきた人の話や、森から持ち帰られた物でしか、ほんとうのことを知ることが出来ない。 ほんとうのこと、本当のもの、本当の出来事。 声高に叫んだ者が、ほんとうを語っているのでしょうか? 沢山の人を納得させた者が、ほんとうを知っているのでしょうか? その場に居た者が、本当に、本当の全部の事を解っていたのでしょうか? そんな思いを込めた散文です。
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詩[その他]
最終更新日:2019年08月15日
史実 読了時間:約3分(1,023文字)