周りを囲む真っ白な壁 先が見えるほど透き通っている素材が使われた床から見えるのは暗然たる闇 アーチ状に広がる天井からは眩しい光が降り注ぎ、屈折して見える虹色が踊るように揺らめき空間を彩る
そして広々としたこの空間の中央にある、壮大なる存在感を放つもの
ゆっくり、ゆっくりと自転する大きな大きな球体がある。
直径5メートルほどのこの球体には何億との生命がその中で誕生し生と絶命を迎える。そしてその魂はこの球体の外周を回る、煌めく金色の輪廻に巡り、いつしか新しい生を受け再びこの球体内に戻り生涯過ごす。緑豊かな大地に流れ続ける清らかな水、吹き通る風は自由奔放に走り抜ける、豊かな自然の恩恵を受け数多の鼓動が響くこの球体内で受けた生をどのように使うのか、ここでどう過ごすのか、生命が本能が意志で決めているのかはたまた球体による導きがあるのか…
そして、偉大なるこの球体の前にいつからか佇む女性が一人。白いローブに身を包み、フードから零れ出るプラチナブロンドの髪は燦燦と降り注ぐ陽光のようだ。
今日も彼女は見守り続ける。
この惑星を、この生命を。
ただ一人、果てのない時をここで過ごす。
__これらの神として