駆け出しのトランペット奏者、平井由美に恋をした小林彰人。自分とは生きている世界が違うと感じ、そんな彼女への恋は完全に一方的なものだと思っていた。しかし、彼女のコンサートで由美から突然食事に誘われ、挙げ句「同じ高校で共に青春を過ごした」という話までされる。そんな記憶など一つも無い彰人は、完全に人違いだと思っていた。しかし、由美は言った。「知ってるよ。覚えてないんでしょ? 何もかも」
……由美のその言葉には、その時点で彰人も知る由のない、重大な事実が隠されていたのだった。
※「想人は過去の君」に近いシチュエーションですが、内容は全く違います! むしろ、「平和を創る実験」と深い関わりのある話です。