とある雨の日。いわゆる普通の高校生『白銀拓海』はただの偶然か、それとも運命か、岩の下敷きになって死んでいる少女を発見する。
彼女の名前は『ネネ』。死から蘇った彼女は自身の記憶がない。それでいてとても気が強く、暴力をふるうことに抵抗のない危険な存在だった。そんなネネが平和で過ごせるはずがなく、次々と暴力沙汰を起こしていく。高校の不良たちや殺人鬼、さらには戦闘する機械女まで相対する。戦いを重ねるうちに、彼女は何を考え、そして何を得るのか。
容赦のないバイオレンスで送るアクション小説。自分を思い出すため、手段を選ばぬ少女の『小さな冒険』が始まる。
【第四章: 独りぼっちの紅い風】
36年前、人造人間の少女は孤独になった。いつか家族が迎えに来ると信じて名もなき孤島にただ一人生き続ける。そして現在、少女はついに念願の脱出を果たす。しかし迎えに来たのは家族ではなく、見ず知らずの人造人間の女たち。
少女『サレン』は大切な家族に会いに、そして長年放置された理由を知るために日本へ飛ぶ。サレンの家族、『白銀ネネ』が記憶を失っていることを知らずに……。
日本とハワイを舞台に、白銀ネネとサレンの熱く危険な夏が始まる!