大きな河に肥沃な土地、そこには黄金色に光る穀物帯が広がっている。
それを眼下に収める高く険しい山があった。
麓には様々な実や果物を実らせる木々や植物と、多くの動物が生活を営んでいる。
山からの水はやがて大河へと続き、その地に住む者たちへ大地の恵みを授ける。
その山は時には火を吹き、人々は神の怒りと称し恐れた。
人々は、その高く険しい山の山頂に神がいるとし、その山を『神体山』と呼ぶ。
神体山の付近に住む者達は、山の中腹に岩を加工した祭壇を作り、そこに食物を、衣服を、書物を、時には貴重な宝石を捧げて祈る。
〜神体山の山頂付近〜
そこには大きな大きな洞窟があり、巨大な生物が住んでいた。
その生物には翼があり、長々とした尾があり、鋭利な牙と爪があり、堅固な鱗があった。そう、ドラゴンである。
そのドラゴンは遥か昔、強力過ぎる力を恐れられたため永い永い時間を、その山でひとり過ごしていた。
「ああ、暇だなあ。」
これはコミュ症、引きこもりだったドラゴンが旅をする物語。
作品情報
ハイファンタジー[ファンタジー]
R15残酷な描写あり
最終更新日:2021年08月23日
オリジナル戦記 冒険 ほのぼの 人外 西洋 魔法 ドラゴン 異世界 剣 獣人 エルフ ドラゴニュート 竜人 龍人 ドラゴノイド
読了時間:約131分(65,325文字)