高校生の空永慶一郎はアブストラクトゲーム(オセロやチェスなど)の天才だった。それ故に今まで他のゲームをやったことがなかったのだが、妹たちや友達の張谷祥吾に誘われて、仕方なく始めることになる。
彼が誘われたのはDerive Ability Online《ディライブ・アビリティ・オンライン》というVRMMORPGで、このゲームの醍醐味は千種類以上あると言われるアビリティだ。このアビリティが何になるかで、プレイヤーの成長の方針が決まるとも言われるほどだ。
慶一郎は空蝉というアビリティに決まったが、このアビリティが実は最低ランクのアビリティだった。彼はがっかりするも、このアビリティが自分にとても合っていることに気づく。
これはRPG未経験者が知らず知らずのうちに経験者よりも強くなってしまい、無自覚のうちに伝説となってしまう物語である。