女子大学生の『戸部ノリ子』はアルバイトの帰りに奇妙な少女に出会う。
夜中の十一時過ぎに一人でいる点に於いても不自然であるが、赤い着物に人形を抱きかかえているという姿だった。
ノリ子はその少女に見覚えがあり、思わず名前を口にした。
「菊花《きくはな》小春《こはる》?」
小春と思わしきし少女はノリ子の言葉に反応して口を開いた。
「なあに? ノリ子ちゃん?」と。
ノリ子は夜中に出くわした少女について先輩であり『廻り巫女』という巫女の子孫である『神代《かみしろ》カムイ』に相談を持ちかけた。
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