魔法が全てを支配する大陸の外れ、古代の船着き場跡のすぐそばにある港跡の村。
そこで生まれ育った少年、アルには村の皆と違う点が2つあった。
ひとつは、前世の記憶があり、前世ではこことは違う世界の違う国でごく普通の男子高校生だったこと。
ふたつめは、潤沢な魔力がありながらも、適正属性が既に失われた古代魔術にのみ存在した属性で使える魔法が全くないということ······
えっ、こんな自分でも使える魔法があるんですか!?
ひょんな事から出会ったアンティークで可笑しな機械人形に強制的に弟子にされた少年は、目的も分からぬまま旅へ引きづられていくのだった。