歴史に残る真実には嘘がある。
舞台は中世のロンドン。そこに希代の天才でありながら、それぞれ全く違う理想を持つ者達がいた。
アーロンは霧の都ロンドンに住む男性である。彼は希代の天才であり、神の寵児として幼少期は多くの人から将来を有望された。しかし、四捨五入すればもうすぐ30代に突入する歳になった彼の現在の職業は、探偵だった。アーロンは助手であるハンスと共に自宅兼探偵事務所として活動し、住民から様々な依頼を受けていた。そして彼は面倒くさがりな性格と類い希なる推理力から椅子から全く動かずに謎を解明してしまう。しかしある日、そんな彼が椅子から動くある事件が起きる。
早朝の川で女性の水死体が発見され、遺体には奇妙なトランプが刺さっていた。この事件が始まりにすぎないことをまだ誰も知る由がなかった。
これは名探偵が誕生するまでの物語である。