作品一覧全2件
連載 20エピソード
 あの小さな神様は、神様であることに執拗に執着していたけど、それは形だけであって真意ではない。神の真の心意は存在証明だ。神として生まれてきたから神として生きる他に存在を証明して認めてもらう方法を知らなかっただけだ。ならば、俺が人として生きる意味を、ここにいても良いんだという存在意義を与えてあげればいい。  俺が新世界の神になって終わらせる。  ーーこうして、未知道乃照の物語は終わったはずだった。  天界に行けず、神様にもなれず、人間でもなくなってしまった沓形 恒(くつがた こう)は、平成から 二度改元された時間を生きていた。陰湿な噂の耐えない地下で、探偵を生業としながら生き延びていた。  ある日、とある依頼を完遂した沓形はTERAという文字を目にし、戦慄する。  警察と地下に住み着いた神様と王様、あと、クラスメイトの美少年を相棒にしながら再び世界の真相に挑み始める。 執筆:小鳥遊 咲季真 ロゴデザイン:明井 大哉
作品情報
推理[文芸]
最終更新日:2019年12月19日
読了時間:約107分(53,414文字)
連載 完結済 15エピソード
今日も、きっとあの街を飛んでいる 都会の都会化が日進月歩する傍らで人間は未来と同時に過去を求めた。 そう。 例えば昭和とか。 昔懐かしあの頃のああいう時代のあの街。――しかしそれは結果として時代から置き去りにされた街を形成するのと同義であった。 世の中の隠したいことを街の裏に隠し、性とか賭け事や社会の闇と呼びそうな人間や行為。いつの間にか陥っていた格差を真正面から受け止めた貧困にあえぐ者とか。 時代とか社会とか世間などの小さきものが大きくなって独り歩きし、そのまま成長してしまった何かに押しつぶされそうな現代社会の表と裏の狭間を少年が静かに、でも確かに飛んでいる。 巨大偽中華包丁を背に担ぎ、今日も、きっとあの街を飛んでいる。 執筆:小鳥遊 咲季真 イラスト、ロゴデザイン:明井 大哉
作品情報
ローファンタジー[ファンタジー] 残酷な描写あり
最終更新日:2019年11月25日
下町 昭和 キャバクラ 風俗 格差 貧困 暴力 ヤクザ ネット小説大賞八 ネット小説大賞八感想 読了時間:約75分(37,287文字)