岸辺千遥はある秘密を持っている。それは、この世界とは少し違う世界〈パラレルワールド〉にいたときの記憶を持っているということ。〈パラレルワールド〉では岸辺沙知の双子の兄の岸辺千遥ではなく、三人姉妹の長女、岸辺沙知として生きていた彼は周りにばれないように13年間生きてきた。 　しかし、中学2年の春、〈パラレルワールド〉にはいなかった、かつての想い人、葦田樹季の妹、葦田瑠衣が入学してくる。そして、千遥は、瑠衣が〈パラレルワールド〉の樹季だと知ってしまう。 　

　プレートテクトニクスによって、国の位置がかわってしまった２×世紀。 　相変わらず世界への影響力が大きい大国３国は100年前から鎖国をしている国－イルニ国－が完璧な人間型ロボットを開発したという情報を得る。対話での開国を各国で試みるも門前払いを食らい、武力で強制開国をすることに決定。名付けて、『３ヶ国イルニ侵略計画』。 　同じ頃、イルニ国では『計画』を聞いた天皇と首相、大統領は苦渋の判断を下す。 　一つの国旗の下、彼らは固く誓う。 「私達は絶対に屈しません。」