幼い頃からの恋を実らせてリーザとマルスは夫婦になった。しかしマルスは森の主の呪いを受け、記憶すら持たない赤児に戻ってしまう。 マルスを引き取り我が子として育てる決心をしたリーザだったが、やがて少年はリーザではない少女と恋に落ちる。 ［Nolaノベル掲載］

港町に住むアナイスとクロードは、幼い頃からの恋人同士だ。 結婚を誓い合い幸せになるはずだったふたりだが、クロードの視線は別の華やかな少女へと移っていく。 恋の魔女と呼ばれる一族の女は、恋に一途でひたむきだ。 だからこそ、恋の魔女を謀ってはならない、魔女に願ってはならない。反すれば破滅を招くのだから。

ニナは王立学園に通う人の少女。 なかなか学園に馴染めず、友達はラウノのひとりだけ。 卒業が近づいたある日、ニナはラウノの番だと告げられる。 級友から避けられていたのもどうやら理由があるようで。 ［Nolaノベル掲載］

母親に売られた経験を持つエレインは、有能な弟分に劣等感を感じていた。 拗ねている割には基本的に素直なエレインと、姉などとは露にも思っていない弟分ロイ。 狭間の国と呼ばれるその国は、聖鏡による浄化作用が限界を迎え魔性の魔力が溢れかえり始めていた。 魔性の魔力は魔物を生み、やがてその影響は他国へも及ぼし始める。 ----- 中編予定です。あまり長くはありません。

没落令嬢アメリアは王城の水場でイクセルと出逢う。 やがて数年が経ち、学園で生徒同士として再会したアメリアだったが、育ててはならない恋心に必死に蓋をしていた。 アメリアは王を守るため、国を守るために手を血に染める王家の影だったから。 ----- 救いも何もありませんのでご注意下さい。

森の中で記憶を失った青年を介抱した。 やがて夫婦として生活している内に、彼は王子であった記憶を取り戻す。 連れて行かれた王宮に馴染めるわけもなく、居場所を失った私は彼に願った。 ［Nolaノベル掲載］

祖父の家で古いラジオを見つけた美結は、レトロな外観が気に入り自宅へ持ち帰った。 するとその日から、美結の周りで不可解なことが起こり始める。 ラジオから流れる聞いたことのない恋の歌。 それは曾祖父が作曲した古い歌謡曲によく似ていた。

従兄に居場所を奪われ新天地で薬師として生活を始めたマイラは、死者が帰ってくる祭りの日に死んだはずの愛犬ギルと再会する。 愛犬との穏やかな生活を送るマイラの前に、自分はギルだと言うウォルトが現れる。 ウォルトを獣に変えた妖精の男は、妖精国への足掛かりを掴むためマイラ達に執拗に付きまとい、マイラに執着する従兄は、連れ戻すためマイラの住む町へとやって来る。 やがてマイラは倒れた母の命を救うため、ウォルトと共に妖精国へと向かう。 ----- 40話弱で終わります。

森で使い魔と暮らす魔女の娘ユリアーナは、怪我をした少年アガトを拾う。 アガトに出逢って初めて森の外の世界を知ったユリアーナは、森の外に出たことで教会に追われるようになる。 危機を救ってくれた王子に連れられ王宮に居を移すが、王宮もまた長い年月をかけて教会に侵食されていた。 母親から移譲された魔女の魔力と、父親譲りの女神の魔力を持つユリアーナは、希有な能力故に教会から狙われるようになる。 幼かった二人はやがて成長し、心を通わすようになるが。

リリーシアは魔力が発現したことで、両親からの愛情も跡取りの立場も失った。 婚約者すらも妹に心を移し、居場所のなくなったリリーシアはリリィと名乗り、魔獣退治への参加を志願する。 そこで剣士アルシスと出会いようやく心許せる相手が見つかったかと思ったが、アルシスは幼馴染みの王女のために魔獣退治に参加していたと噂で知る。 かつて自分が妹にされたことを、王女にしていたことに絶望感を覚え、リリーシアは自分の感情からも裏切った者達からも逃げ出す。