アーダム大陸ロマネ帝国の中心地に、幾重にも螺旋を描きそびえ立つ賢者の塔。そこに住む双賢者、暁のアラムと黄昏のイヴァンに神の預言が下りた。
この大陸の始まりであるされるソロン伝説に始まり、聖者アトラスと共に魔神を討ち果したいう伝説に神話を含む今現在までの千年間、この大陸の行く末を見守ってきた。その末裔であるアラムとイヴァンが神の神託を授かったのはおよそ100年ぶりのことであった。
イヴァンは言った。『西の最果てに救世主が現れる』と。
アラムは言った。『最西の地にて悪魔の子が生まれる』と。
今までの千年間、二人は意見さえ分かれたことがないとされている。それが今回、二人に降りた神の預言が食い違うという大陸歴最大の事件が起きる。この事件は次第に大陸の転機となり、当事者となる赤子を取り巻く大きな渦となっていくのだった。
果たして双賢者の神託はどちらが真実で、どちらが嘘なのか。それともどちらも真実なのか。そして赤子はその宿命と共にどうなるのか。神のみぞ知る。