「どうやら、私は前世でやっていた乙女ゲームの悪役キャラ・フェリシアに転生してしまったみたい。わぁい、やったね。………って、なるかぁ!何も嬉しくねぇ!!どういうことだよ!!!」
ある日、乙女ゲームの3つのルートに登場する働き者だが、どのエンドでも不幸な目(自業自得)にあう悪役令嬢に転生したことに気付いたフェリシア。
しかもゲーム内のフェリシアは、すぐにヒロインをナイフで刺そうとする「メンヘラ・ナイフ令嬢」の異名を持つ人物。
おいおい、嘘だろ、と思ったけど、こうなってしまったのなら仕方ない。
魔術がある世界なのだから、butendを回避しつつ、楽しむ事に専念しよう!
が、フェリシアは序盤退場のいわばザコ令嬢でもあったため、肝心の魔術の才能がない。
回りには才能がある奴らばっかりなのにね。
じゃあ、せめて平穏な日常を……。
え?無理?何で?
こうして、フェリシアはツッコミどころの多い人たちに囲まれて、とんでも事件を引き起こしたり、巻き込まれたり、世界を救ったり救わなかったりする事になったのである。
「いや、なってたまるか」