ーーこの世界にはもう疲れたーー
主人公ヒナノは人間そのもの、そして生きる事に疲れ、飛び降り自殺を図る。
ーーもっと意味のある人生を送りたかったーー
一方のもう一つの世界では
魔界に君臨する魔王アスモデウスの目の前に、強力な力を持つ魔王の配下が立ちはだかる。
しかし持ったばかりの力そのものに飲み込まれてしまう。その力から出てきたのは一つの小さな石。それに魔王が触れた時、魔界は光に覆われて、その中から人間の女の子が出てくる。
魔王は彼女を魔王城へ連れて行くと、警戒するように彼女を壁へ貼り付け、身動きが出来ないようにする。
しかし彼女は、起きてこの状況を見ても尚、驚きも恐れもしない。それに面白みを感じない魔王は問う。
ーー貴様、怖くは無いのか?ーー
彼女は俯き答える。
ーー……人間の方がよっぽど怖いですーー
この言葉に興味を持った魔王は彼女と、凄まじい力を持つ石の謎について調べ始める。
しかし石の謎は魔王の知識だけでは足りず、人間の世界へ行き、大賢者に会いに行くことになる。
これは、魔王と彼女の冒険ストーリである。