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短編
高校二年生の繭は、部活動の帰り道、駅のホームで不自然な男の人に声を掛けられる。 男の人は、傘を握った手首以外、常に物陰に隠れていて、異様に白いその手首だけが闇夜にぽっかり浮かんでいるようだった。 「聞いてほしい話があるんです。ええ、次の電車が来るまでで構いません」 ぞっとするほど淡々とした声で、男は語り出した。彼が学生時代に体験したという話を。 待てども電車はやってこず、ただただ夜は更けていく。 「貴女だったら、どうしますか」 男からの不可思議な問いに、繭はーーー。
作品情報
ホラー[文芸]
最終更新日:2020年07月26日
青春 ミステリー 怪談 夏のホラー2020 読了時間:約26分(12,615文字)