少年Aはこの世界の物語のプログラムの一部として組み込まれ、行動を繰り返すただの人形だった。
だが、中学三年生になる頃、自分とは何かを考える。
そうしてこの物語のバグとして少年Aは生まれることとなる。
さらに、少年Aは謎の力を使うことができ、その能力は主人公に匹敵するレベルであった。
だが、自我が芽生え、能力を持っているとはいえ、もとは物語に組み込まれているプログラム。
この物語の主人公と関わろうとすることも、目立とうとすることも、逆に離れようとすることもできず、周りの人もプログラムに沿って行動を繰り返すだけ。
そんな環境の中で精神を病んでいき、高1のある日、すべてを諦めようとしてしまう。
そんなある日、同様に自我を持つ少女Bと出会う。
そのとき、少年Aの時は動き出す。