科学が終わり、魔術が世の根幹をなす時代。日本魔術学院の院長であり、「現代最高の魔術師」と謳われる「綾瀬川叶」は、一人の人物に講師を依頼する。その人物とは、2年の間に200人以上の人間を殺害したとされる、魔術史上最恐最悪の「狂気の魔術師（マッド・マジシャン）」である「水瀬優次郎」。多くの教師や生徒が反発する中、優次郎は叶の下で講師としての人生を始める。そして彼の講義や行動は、ゆっくりと、されど確実に学院を変えていく事となる。

人々が平和な日常を謳歌する中、一部の人間に『異能』と呼ばれる力が宿った。突如現れた力に世の中は混乱し、犯罪が横行する中で国連は世界各地に『異能者支援施設』を建設する。異能者の情報把握、そして支援・保護を主な目的とする裏には、『暴走した異能者の抹殺』を行う人間がいた。 　目には目を、歯には歯を、異能には異能を。 決して日の目を見ず、称賛されない、自ら日常に背を向け、平穏を投げ捨てた―――――――そんな『異端の英雄たち』の物語。

　紅音葉には、記憶が無かった。覚えているのは妹が一人いた事と、自分の名前。そして、今自分がいるのが元いた世界とは違う『異世界』だと言う事。 　彼女が飛ばされたのは、アストレア王国。そしてそこで出会ったのは、今この世界を最も騒がせている盗賊団、「班目一門」の頭領、班目演武であった。 　音葉は班目一門に居候をしつつ、彼らが行う盗賊家業を間近で見つめていく。そして、何故この世界に異世界から転移してきた者たち「流れ人」が辿りつくのか。その裏の裏の真実を知っていくのだった―――――。 　何故、人は異世界に呼ばれるのか。 　何故、異世界は自分たちを望むのか。 　何故、魔族と人間は争うのか。 　そんな異世界に転がる謎に、盗賊たちが迫っていく異世界ファンタジー小説です。たまに流血などの残酷描写が出てきますので、苦手な方はご注意下さい。 　更新は不定期です。どうぞよろしくお願いします。

石川県の加針町で暮らす少女『糸式沙奈』は、時折記憶が抜け落ちてしまう謎の減少に苛まれていた。医者に見せても原因は分からず、脳も身体も正常。だが周囲の人間から記憶が抜け落ちてしまった時の沙奈の様子を聞いてみれば…… 「年上の不良と喧嘩してボコボコにしていた」 「乱暴で荒々しい言動が目立った」 「何かカッコいい。後輩女子の目がハートになってた」 そして全員が口をそろえて「別人みたいだった」と言う。 　それから五年たった今も、現状は変わっていない。沙奈の中には、もう一人の『裏の沙奈』がいる。 「『アイツ』、ホントに鬱陶しいわ！　はよ出てってま！　私の生活乱さんといて！！！！」 　沙奈の悲痛な願いに反して、『アイツ』の出現頻度は年々上がっていく。 　可愛いものが好きでクラスで地味目な『表の沙奈』は、荒々しくアウトドア派な、女子にモテモテ男子に恐れられる『裏の沙奈』に振り回され、頭を悩ませながらも、『本当の自分』を知っていく。

　他とは少し違う特色を持つ、私立龍ヶ峰学園。そこに転校してきた少年、菅原航太郎。彼の存在が、龍ヶ峰学園の、そしてその学園の「劣等生」たちの運命を、大きく変える事となる―――――。

　《魔術》が《科学》に変わって世の絶対的存在として君臨してから数十年、世界は『第三次世界大戦』、通称『魔術対戦』によってその姿を見るも無残なものに変えていた。そんな時代に、魔術によって罪を犯す者『違法魔術師』を独自に裁く者が現れた。曽根崎虚。人は彼を『道化師《ジョーカー》』と呼ぶ―――――。

人間の知識では理解不可能の異能の力「ギミック」。偶然にもその力を持ってしまった高校二年生の少年、天突鍵は、得体の知れない異能力者「ギミッカー」のバトル・ロワイヤルに巻き込まれる事になる。相手のギミックをコピーするギミック「能力模写」と、「生きたい」という強い信念を武器に、鍵はこの死亡遊戯《デス・ゲーム》を生き残る事が出来るのか――――。