僕は母のパート先のトンカツ屋から、一本の電話をもらった。
「君のお母さん、コロッケの衣になっちゃった」
僕は慌てて家から飛び出した。勢い余ってパナマまで行ってしまった。パナマは良いところだ。タニシに関節技をキメるような人がたくさんいる。凄惨だ。
僕は思わずぶるっちまったよ。こんなにエキサイティングな国があったなんて。この時の僕は完全にお母さんのことを忘れていた。そこにあったのは、肛門でキムチをすり潰して、防衛庁に納品することだった。
僕は歯茎で大根をすりおろした。
「アラベスク!」
ふふっ。思わず歯形が悲鳴を上げた。
「アラベスク!」