夏真っ盛りの八月一日。日本の首都圏(東京、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、神奈川県、山梨県)にモンスターが突如現れた。それと同時に首都圏から脱出、あるいは侵入が不可能になってしまったのである。またテレビゲームのRPGに出てくるシステム――レベルやスキルなどの仕組みが登場し、人間をサポートする存在『神使』が出現したのだ。『異界浸食』と呼ばれる現象――異世界の常識が現実世界に侵食されたのである。そんな異常事態の真っ只中の首都圏内は地獄の有り様であった。大小様々なモンスターが人間を襲ったり、限りある物資を巡っての争いが起きたり、電気などのライフラインが途絶したのである。千葉県内に住む男子高校生の黒崎颯人《くろさきはやと》も地獄の中に居た。彼は二度寝よりもテレビゲームが大好きなオタク系の男子高校生であり、『現実世界がゲームの世界になってしまえ』と静かに願っていた。これはモンスターを倒してレベルアップしたり、中学時代のクラスメイトに嵌められたり、異界浸食で出現したダンジョンを探索したり、記憶喪失のポンコツ妖精と出会う物語である。作品タイトルの『首都圏ファンタジー』から、『首都圏ファンタジー。日本の首都圏にモンスターが現れたけど、取り敢えず頑張って生き残りたいと思います』に変えてみました。カクヨムにも掲載しています。なろうのみで二万PV突破!