俺は重機オペレーターで佐倉祐樹と言う。災害復旧に緊急出動していたのだが、突如として眩い閃光に包まれた。
気が付けば、見知らぬ石造り、レンガ造り? の様な場所に立って居た。召喚? 勇者? あれ、ゲームか何かの世界か?
程なくしてこれが現実と知る。重機操者と言う役職、重機召喚と言うスキル。国が求めたスキルではないと、役立たずの烙印を押されてしまった。
結果酷い暴行を受けて放り込まれたのが牢獄で、牢獄の冷たい石畳の感覚が間違いなく現実だと悟ったのだから。
――どうしてこうなった。
恐らくここは地球では無い場所。昔読んだマンガで知った言葉で言うなら、多元宇宙論に基づく世界とか、そんなもんなんだろう。
しかし華々しい勇者のサクセスストーリーは始まらず、待つのは裁判と言う落ちである。あれ、もう積んでませんかこれ?
※ 内容としては、現代の重機オペレーターが、召喚に巻き込まれて始まる物語です。一人の一般人が、不遇、役立たずと言われたスキルで、苦難を超えて頑張って行く内容となっています。