テーマは『ヴァーサス・サンクチュアリ』。
ミストア帝国には軍事力を備えた特権的存在が五つある。
レーヴェンス皇女を統帥部総長に戴く臣民の軍隊『帝国軍』。
皇帝親衛隊でありながら皇帝にまつろわぬ剣貴族ガト家が支配する『近衛騎士団』。
右手に剣、左手に法令審査権を持ち帝国史を操ってきた『高等法院』。
民の魂の寄る辺となるべき救済組織でありながら、莫大な富を持ち強力な護教騎士団を擁する『クイータス教会』。
かつて『冒険者ギルド』と呼ばれ、建国時代の功績によって武装特権を獲得、帝都を裏から蚕食する『帝都商工会』。
皇帝にとって政治とはこれら五つの勢力の利害調整に他ならない。
権力志向の強いオルキア帝は救国の英雄を長とする調査組織『ラムファルシー機関』を創設し、新しい皇帝政治の姿を模索する。
帝国大学附属高校三年フリッツァ・ペングラムは恩師ラムファルシー将軍の誘いに応えラムファルシー機関に加入する。
フリッツァは後輩カイン・カーズワースの正体を知っており、カインを皇帝にする野望に燃えていた。
一方、帝位を望んでいるわけではないカインは、フリッツァが野心に燃えれば燃えるほど、複雑な思いに駆られるのだった。
第一部は帝国貴族シュレメイン家相続問題からラムファルシー機関創設まで。
作品情報
ハイファンタジー[ファンタジー]
R15残酷な描写あり
最終更新日:2024年06月09日
身分差 ヒストリカル オフィスラブ スクールラブ ラブコメ
読了時間:約321分(160,179文字)