幼い頃から慣れ親しんだ近所の幼なじみ。
斉藤悠(はるか)と海瀬隆弘はお隣同士の小学校の同級生。
少し離れた所には、十歳年上の松原桂一郎、宗一郎の双児の兄弟が住んでいた。
松原桂一郎は、伸びやかに成長してゆく悠に歪んだ愛情を寄せていた。密かにファインダーに映す悠の身体。
下半身に響く熱を感じながら、桂一郎は悠への想いを募らせてゆく。だが桂一郎はそんな自分に想いを寄せる存在がいる事に気づいていなかった。
それは双児の弟、宗一郎であった。
宗一郎は親の期待を無視してまで部屋に引き蘢り、悠を追い続ける桂一郎に、嫉妬の感情を抱く。
そんな事とは知らぬ悠は、隆弘と共に普段と変わらぬ学校生活を送っていた。だがある夏休みに起きた事件に悠が巻き込まれた事で、悠の顔から笑顔が失われてしまう。
守りたい。元に戻って欲しい。そんな想いが、やがて愛しさに変わって行くのだが……。
星に夢を見る純粋な少年、悠を、歪んだ運命が巻き込んで行く。