喰らったモノの『強さ』を己のものとする最強の生物『竜』が戦争の主力となった世界、エルンフィート。大陸北部の動乱は竜を従える傭兵たち『竜使い』によって帝国の勝利によって収まったが未だに戦乱の種は燻り続けていた。そうした中、竜使いたちの里で暮らす竜が好きな少年アルトは竜を戦いに駆り立てることに疑問を抱きながらも里の決まりに則って竜を育てることに。しかし、竜使いになるべきか悩んでいたために餌の用意を怠り、マナを求める幼竜に応急処置として自身の血を与えてしまう。
人間の持つ唯一の強み『知恵』を己のものとして急激に成長する竜ソフィと、ソフィに失くした家族の温もりを感じるアルトはしかし、急速に高まる動乱の気運に巻き込まれようとしていた―――。