ドッペルゲンガー。
あくまで空想上のものとしてそれは有名だ。
見たら死んでしまうとか言われているが……、現実で起こったのはもっと辛いことだった。自分の姿をした何かが、我が物顔で自分の立場を奪っていくのだ。
会社、実績、仲間。——家族も例外ではない。
想像できるだろうか。家に帰ると、そこにはすでに自分がいて、家族と楽しそうに話しているのだ。
これは、そんな夢物語のような現実に巻き込まれた一人の少年のお話————
日常 サイコホラー 男主人公 平成 現代 ドッペルゲンガー
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