父は世界的ピアニスト、母は世界的ソプラノ歌手。そんな両親を持つ主人公『八塚奏太』。
奏太は父が奏でるピアノとそのピアノに合わせて歌う母が大好きであり、その両親の影響で奏太自身も小さい頃から、ピアノと歌うことは大好きで、そしてその才能もあった。
だが、父の『存在』と母の『声』を失くす事件をきっかけに奏太は音楽と関わることをやめてしまう。
それから数年後の春、奏太は高校一年性になっていた。
ある日、担任から頼まれていた雑用を終え、帰路に就くとこだった奏太の耳に『歌』が届いた。
「母…さん…?」
そう呟いた時には既に『歌』の元に走っていた。辿り着いたのは同じ学年の別クラス。意を決して扉を開けるとそこには……。
優しそうに微笑みながら『歌』を紡ぐ少女の姿があった。
「綺麗…。」
「…!?」
これは『音』を奏でるのをやめてしまった少年と、『歌』を紡ぐのが大好きな少女の物語。