「青春ラブコメを期待するだけ期待して、なにも起きずに学生生活を終えて社会人になっていく。なら最初からなにも期待しなければいい。」
思想が難ありな主人公の高校2年生「榊原 黒」は青春という概念に対して縁がなく、そのことに関しては誰にも負けないレベルで圧倒的に運がない。
「おい待て。運がないのが認めざるを得ないが思想に難ありだって?あの文章は真理をついてるだろ。」
こんな感じで捻くれた人なんです。
おかげで青春値は最上位の陽キャが999とすると黒は-999、いわゆる逆カンストの値に準ずる人間になる。
学力云々とかじゃなく人望が酷すぎるが故に-999とかいう極端も極端のバカみたいな数値になっている。
なにかキッカケさえあれば黒も変わるんだけどなと思っていたら...!?
「段々とめんどくさくなって雑になってきてるな?しかも下手に濁しすぎて一気に駄作のあらすじみたいになりかけてるから。もういいあとは俺がやる。」
「...あー、そうだな。下手に発破かけてもアレだしな。じゃあ適当に後々の話で出てくるセリフでものっけておくか。それじゃあな。またストーリーで会おう。」
...黒もめんどくさくなってんじゃんか
♢
♢
「得する者がいれば損する人もいる。つまり成功者がいれば俺みたいな敗者がいるということだ。基本的に社会全体はそういうサイクルで成り立っている。」
「確かに俺は学園生活を楽観視していた。今でもだ。その結果がこの現状。ただこのまま、敗者のままで終わる気はしない。サイクルなんて関係ない。俺はそんなものぶっ壊して例外になってみせる。」
「下剋上を叩きつけるぞ。俺は、敗者だとしても普通を手に入れてみせる。」