目を覚ますと、そこは森の中。
記憶もなく、醜い見た目になってしまっていた少年。
彼が持っていたのは、自分が人間だという記憶と、他人の心が読める力、そして、彼の罪を告発する不思議な手紙だけだった。
その見た目故に人々の悪意に晒され流浪する内に、彼は心優しき聖女エセリアと出会う。
……闇の至高神と光の至高神たちが凌ぎを削ってからはるばる幾億年。 彼らはその戦の行方を盤上の彼らに託し、時にその愛を“奇跡として”彼らに捧げている。
光に愛された聖女と、全てを忘れ、世界に見捨てられた少年。
二人の出会いは、世界がほんの少し優しくなるための第一歩。
しかし、エセリアは闇の軍勢の襲撃により命を落とし、彼はその罪をけしかけられてしまう。
断頭台に立たされた彼を止めたのは、エセリアにどことなく似て、そして全く逆の憎しみを持った一人の少女であった。
出会い、別れ、また出会い。 悪意に触れ、優しさを感じ、もがき、笑い。
彼はその果てに自分が生まれたわけを知る。
大切なものは、いつもマブタの奥にーー
作品情報
ハイファンタジー[ファンタジー]
R15残酷な描写あり
最終更新日:2020年10月06日
オリジナル戦記 異能力バトル ヒーロー 冒険 シリアス 勇者 西洋 中世
読了時間:約327分(163,225文字)