月華歴190年、セントアルク大陸。
大陸の一部ではあるが、長年と戦争が続いている。
王家と貴族が全ての執政を取り仕切る東の国、オーベル王国。
近隣諸国が一体となってできた西の国、アルケニア連合国。
戦争のきっかけはほんの些細な資源の取り合いから始まりだった。
小競り合いが小競り合いを生み、死者を生み、お互いがお互いを憎みあい、各人の思惑が重なった結果両者は落としどころが分からなくなってしまった。
その結果国と民は疲弊し日々の生活すらままならない街も出てきてしまっている。
しかし、国は民を顧みずあるものは自身の利益の為、あるものは復讐の為と日々戦争に明け暮れてしまっている。
この物語はそんな国々に平和を齎した一人の人間の物語。
彼の名はアラン・クレーバー。
後に「英雄」と評される人物である。